STRATEGY CAREER

戦略コンサルのキャリアメディア

企業ガイド

マーサー(現マーシュ)への転職|年収・激務・強み・中途採用を解説

マーサーへの転職を検討している方に向けて、事業と組織を紹介します。人事に関わる仕事は領域が広いため、主な職種とその役割にも触れます。年収や働き方、中途採用の選考、入社後のキャリアまで取り上げます。

マーサーとは?人事・年金・資産運用を扱うグローバルファーム

人事系のコンサルティングファームは、戦略ファームや総合ファームとは別の専門分野として育ってきました。等級・評価・報酬の制度設計、組織の設計、人材の育成を扱うほか、欧米の大手には、退職金・年金の数理計算や年金資産の運用助言から始まった会社も少なくありません。人の問題とお金の問題を両方扱うのが、この業態の特徴です。

マーサーの出発点も、1945年にカナダで設立された保険数理と福利厚生のコンサルティング会社でした。1959年にマーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズの傘下に入り、その後は企業の買収を重ねながら、人事、年金、資産運用、健康・福利厚生を扱うグローバルファームに育っています。いまは世界130の市場で事業を展開し、社員数は全世界で約25,000名です。

マーシュ・マーサー・ジャパンの基本情報

日本法人は1978年に設立され、組織・人事と年金のコンサルティングから日本での事業を始めました。2026年10月1日にマーサージャパン株式会社からマーシュ・マーサー・ジャパン株式会社へ社名を変更しています。基本情報は次のとおりです。

項目 内容
会社名 マーシュ・マーサー・ジャパン株式会社(Marsh (Mercer) Japan Ltd.)
設立 1978年2月
従業員 342名
オフィス 東京、関西、中部、福岡
関連会社 マーシュ・インベストメント・ソリューションズ・ジャパン株式会社(資産運用)

342名という人数は、数千人を抱える総合ファームと比べるとずっと小さな所帯です。拠点は長く東京が中心でしたが、2018年に関西、2023年に福岡、2025年に中部とオフィスを増やしてきました。

マーシュへのブランド移行

マーサーの親会社は、保険ブローカーのマーシュ、再保険のガイ・カーペンター、経営コンサルティングのオリバー・ワイマンなどを傘下に持つグループです。長くマーシュ・マクレナンの名前で知られてきたこのグループは、2025年10月、事業ごとに分かれていたブランドをマーシュに一本化する方針を発表しました。2026年1月にグループの名前がマーシュに変わり、マーサーも移行期間を経て、同年9月1日からマーシュのブランドで活動しています。グローバルでの事業名はMarsh People and Investmentsです。

日本のサイトもロゴがMARSHに変わり、事業の名前として組織・人材戦略と資産運用を掲げています。ページの上部には、グループの4つの事業が並んでいます。

マーサーの日本のサイト上部。マーサーはマーシュへという見出しと、リスクマネジメントと保険、再保険と資本戦略、組織・人材戦略と資産運用、戦略コンサルティングの4事業の名前が並ぶ

画像:マーシュ 組織・人材戦略と資産運用(旧マーサー)

転職活動では、場面によって名前が違う点に注意が要ります。日本法人はマーシュ・マーサー・ジャパン株式会社で、求人はマーシュのグローバル採用サイトに出ています。事業名にはPeople and Investmentsと表示されます。口コミや転職記事にはマーサーや旧社名のマーサージャパンで書かれたものも多いので、新旧の名前で調べると情報が見つかります。

マーサーの事業と組織|組織・人事変革とウェルスの二本柱

人事系ファームの仕事は、人事制度や組織を扱う領域と、退職金・年金・福利厚生のように数理や金融の知識が要る領域に大きく分かれます。前者はコンサルタントが経営陣や人事部と議論して制度をつくる仕事で、後者は年金数理や資産運用の専門家が数字を扱う仕事です。同じ会社にいても、二つの領域で求められる経験はまるで別物です。

日本法人もこの二つの軸で組織されていて、役員にはワークフォース・アンド・リワーズ部門の代表と、インベストメンツ・アンド・リタイアメントビジネスの代表が並んでいます。提供するサービスは、次の5つの領域に分かれています。

マーサー(マーシュ)日本のサイトの提供サービス一覧。インベストメント、リタイアメント、ヘルス・アンド・ベネフィッツ、マーシュラーニング、ワークフォース・アンド・リワーズの5領域と各サービス

画像:マーシュ 組織・人材戦略と資産運用(旧マーサー) 提供サービス

領域 主なサービス
ワークフォース・アンド・リワーズ 人事制度改革、役員報酬、組織設計、タレントマネジメント、報酬サーベイ、M&A・グローバル経営支援
リタイアメント 退職給付制度設計、確定拠出年金、退職給付会計の計算、グローバル年金ガバナンス
インベストメント 資産運用コンサルティング、OCIO、ESG投資、オルタナティブ
ヘルス・アンド・ベネフィッツ 福利厚生制度、海外福利厚生保険、海外赴任者の医療保障
マーシュラーニング 人事部員向けの教育、経営・管理職の育成

組織・人事変革部門

ワークフォース・アンド・リワーズの領域を受け持つ組織・人事変革部門が、コンサルタントとして転職する人の主な入口です。戦略・組織・人事を一体でとらえる経営の視点から、人事戦略の方針づくり、等級・評価・報酬の制度設計、組織設計、制度を入れたあとの変革の支援までを手がけています。

部門の中は、領域を決めずにさまざまな案件を担当するゼネラルチームと、テーマごとの専門チームに分かれています。ゼネラルチームが扱うテーマは、上流の方針づくりから制度の運用まで幅広いのが特徴です。チームの垣根は低く、異動のほか、公募制度を使ってほかのチームの案件で経験を積むこともできます。

ウェルスビジネス(年金・資産運用)

ウェルスビジネスは、リタイアメントとインベストメントの領域を受け持ちます。企業年金や退職金の制度設計、退職給付会計の計算、年金資産の運用方針づくりといった仕事で、会計や年金数理、運用の専門知識が土台になります。日本では1996年に年金運用のコンサルティングを始め、2007年には投資助言・代理業の登録を受けました。

運用の実務は、関連会社のマーシュ・インベストメント・ソリューションズ・ジャパン株式会社が受け持っています。旧社名はマーサー・インベストメンツ株式会社で、2026年10月1日に社名を変更しました。投資運用業と投資助言・代理業の登録を持つ運用会社で、投資一任のOCIOサービスも提供しています。求人を探す際は旧社名も含めると、オルタナティブ商品のプロダクトマネジャーのような運用会社の職種が見つかります。

福利厚生と海外赴任の支援

福利厚生の領域では、制度の設計のほか、海外拠点を含めた保険の管理や、海外赴任者の医療保障を扱います。社員を海外に送り出す企業の支援は、マーサーが長く力を入れてきた分野です。2012年に横河オーガニゼーション・リソース・カウンセラーズ(横河ORC)を統合してグローバルモビリティの事業を広げ、海外派遣者の処遇に関するデータも提供しています。

マーサーの強み|報酬データ、職務評価、M&Aの人事支援

人事系ファームの提案は、他社の水準や市場のデータと照らし合わせてはじめて説得力を持ちます。ある等級の報酬が市場と比べて高いのか低いのか、ある役職の重さが他社の同じ役職と見合っているのか。こうした問いに、手持ちのデータと決まった方法論で答えられるかどうかで、ファームの力の差がはっきり出ます。マーサーの強みは、そのデータと方法論を世界共通の仕組みとして持っていることにあります。

総報酬サーベイ

総報酬サーベイ(Total Remuneration Survey)は、給与と福利厚生を合わせた報酬の水準を調べる市場調査です。マーサーが30年以上続けている調査で、世界では140ヵ国、40,000社以上が参加しています。日本の2025年版には1,623の企業・組織が参加し、そのうち883が日系でした。

報酬制度の設計は、クライアントの報酬が市場のどのあたりにあるかを、このデータで確かめるところから始まります。参加企業の半数以上が日系になり、日本企業が自社の報酬を見直すときの基準としても定着しました。

職務評価のIPE

ジョブ型の人事制度では、職務ごとの大きさを測り、それをもとに等級と報酬を決めます。マーサーには、そのものさしとして独自の職務評価の方法論であるIPE(International Position Evaluation)があります。世界共通の基準で職務を評価するので、社内の職務どうしを比べられます。海外の拠点の等級を同じ基準でそろえたり、市場の報酬データと突き合わせたりすることもできます。

ジョブ型雇用は、マーサーが日本で発信に力を入れているテーマの一つです。人事企画でジョブ型への移行に関わった経験は、そのまま案件の中身につながります。

M&Aの人事支援

M&Aでは、財務や法務と並んで、人と組織の論点が取引の成否を左右します。買収先の経営陣が辞めてしまう、報酬や年金の制度がかみ合わない、といった問題は、買収したあとの統合を大きく遅らせるからです。

マーサーは、ディール前の組織・人事のデューデリジェンスから、経営者やキーパーソンのリテンション、制度の統合、買収後のガバナンス設計まで、M&Aの人事面を一貫して支援しています。日本では毎年数十件の案件を手がけ、中心は日本企業による海外企業の買収です。グローバルでもM&Aの支援に約25年の歴史があり、年に約1,400件を扱っています。

海外オフィスのメンバーと日常的に連携するため、この仕事ではビジネスレベルの英語が欠かせません。クロスボーダーのM&Aや、海外拠点を含む組織再編、グローバルな人事制度の導入に関わってきた人なら、前職の経験を直接生かせます。

マーサーの年収はいくら?平均年収と他社比較

コンサル業界の年収は、まずファームの種類で大まかな水準が分かれ、その中で職位によって決まります。人事系ファームの平均年収はBig4系などの総合ファームとほぼ同じ水準にあり、戦略ファームとは数百万円の開きがあります。人事系、総合系、戦略系の主な会社について投稿された年収の平均を並べました。

会社 平均年収
マーサージャパン 1,022万円
タワーズワトソン(人事系) 1,011万円
コーン・フェリー・ジャパン(人事系) 813万円
PwCコンサルティング 1,079万円
KPMGコンサルティング 1,006万円
EYストラテジー・アンド・コンサルティング 999万円
合同会社デロイト トーマツ 993万円
アクセンチュア 931万円
オリバー・ワイマン(戦略系) 1,880万円
ボストン・コンサルティング・グループ(戦略系) 1,648万円
マッキンゼー・アンド・カンパニー(戦略系) 1,528万円

マーサージャパンの平均年収は1,022万円で、同じ人事・年金の領域で競うタワーズワトソン(WTW)の1,011万円とほぼ並びます。Big4系の総合ファームとも近く、PwCコンサルティングとKPMGコンサルティングの間に入る水準です。同じマーシュのグループでも、戦略コンサルのオリバー・ワイマンとは800万円以上の差があります。

年収に差が出る理由

平均年収の差は、主にどんな職種の社員を抱えているかと、クライアントから受け取る報酬の単価によって生まれます。戦略ファームは、経営トップの判断に直結するテーマを少人数のチームで短期間に扱う業態で、コンサルタント1人あたりの単価がとくに高くなります。単価が高いぶん求められる品質も高く、経営陣がそのまま意思決定に使える水準の分析と提言を、限られた期間で出し続けることが前提です。

人事系ファームの仕事には、人事制度の設計のように経営陣と議論するプロジェクトもあれば、退職給付の計算や報酬サーベイのように毎年続くサービスもあります。毎年続くサービスは安定した収益になる一方、1件あたりの単価は戦略案件ほど高くなりません。マーサージャパンの平均年収には、コンサルタントのほか、データの提供や顧客の支援、案件のサポートを担う職種の人も含まれています。年収の水準は、どの部門でどの職種に就くかによっても変わります。

職位と年収の決まり方

組織・人事変革部門の職位は、アソシエイト・アソシエイトコンサルタント、マネージャー・シニアマネージャー、プリンシパル・シニアプリンシパル・パートナーの3つの段階です。中途採用の求人はジュニアからプリンシパルまでの幅で出ていて、入社時にどの職位で採用されるかが年収を大きく左右します。

職位別の年収の目安

当サイトの転職支援経験に基づく、職位ごとの年収の目安と主な役割は次のとおりです。

職位 年収の目安 主な役割
Associate / Associate Consultant 600万〜900万円 調査、分析、資料作成、担当業務
Consultant / Senior Consultant 850万〜1,300万円 論点設計、制度設計、顧客説明
Principal / Manager相当 1,300万〜2,000万円 案件管理、品質責任、提案
Partner 2,000万円以上 顧客関係、案件創出、組織運営

次の表の呼称は、前述の3段階と一対一に対応するものではありません。部門や時期によっても職位名称は異なります。オファーを受けたときは、職位名、基本給、賞与、退職制度、評価時期、売上責任の有無を確かめておきましょう。

マーサーは激務?働き方の制度と繁忙期

どのファームでも、忙しさを決めるのは案件の種類と、その案件がいまどの局面にあるかです。マーサーの場合、人事制度の改定は、評価や昇給の時期、労使の協議の日程に合わせて山場が来ます。M&Aの人事支援は取引の日程に縛られ、退職給付の計算は決算の時期に作業が集中します。部門によって忙しくなる時期がずれるのは、人事・年金・運用を一社で扱うファームならではです。

プロジェクトは少人数のチームで組まれ、若手も調査、仮説作成、分析、資料作成、顧客会議の準備まで幅広く担当します。自分の担当部分の前後を理解し、その分析がどの意思決定に使われるかまで考えて動く働き方です。

勤務制度とハイブリッド勤務

フレックスタイム制度とリモートワークがあり、出産・育児休職を経て復帰したコンサルタントも多く働いています。社内の4割以上は女性です。転勤は基本的になく、案件ごとの出張のほか、本人の希望や社内の事情に応じて海外拠点や大阪オフィスへ赴任する場合があります。

リモートワークは使えますが、出社も組み込んだ働き方です。マーシュのグループでは、週3日以上をオフィスかクライアント先で働く決まりで、チームの全員が集まる日も週に1日以上あります。

繁忙期について聞いておきたいこと

働き方の実態は、制度よりもチームと案件の事情で決まります。面接やオファー面談では、次のような点を聞いておくと、入社後の働き方を具体的に思い描けるはずです。

  • 直近の案件で、いちばん負荷が上がった工程と、その状態が続いた期間
  • 評価・昇給の時期や決算期など、チームが毎年忙しくなる時期
  • 海外のオフィスと組む案件の割合と、時差のある会議の頻度
  • 1人が同時に担当している案件の数

内定を承諾する前に確かめておきたい点は、コンサル転職の後悔を扱った記事で詳しく取り上げています。

関連記事コンサル転職で後悔する7つの理由|入社前に見極めるポイント

マーサーの中途採用|求人と応募の流れ

人事系ファームの中途採用は、部門やチームごとに出ている求人に個別に応募するのが基本です。人事や経営企画、コンサルティングの経験を持つ人が中心ですが、M&Aや年金・運用のように、別の専門を求める求人もあります。

マーサーの求人は、マーシュのグローバル採用サイトに載っています。東京と関西の組織人事変革コンサルタント、M&A(人事領域)のコンサルタント、エンゲージメントソリューションのプロジェクトマネージャー、保険・福利厚生領域のコンサルティングセールスなどが並び、資産運用会社や福岡の九州バリューセンターの募集も出ています。

応募資格と求められる経験

組織人事変革コンサルタントの応募資格は、4年制大学卒以上で、戦略系や組織人事系のコンサルティングファーム、または事業会社の経営企画・人事企画での経験があることです。論理的思考力、対人理解力、コミュニケーション能力、ラーニングアジリティ(新しいことを素早く学ぶ力)、多様性への理解も挙がっていて、ビジネスレベルの英語力は歓迎の条件です。マネジャー以上になると、企業の経営課題を特定する力と、組織・人事の領域での幅広く深い知見が求められます。

M&A(人事領域)のコンサルタントは、求める経験がよりはっきりしています。クロスボーダーのM&A、グローバルな組織再編、グローバルな人事制度の設計と導入のいずれかの経験が必要です。国内案件が中心だった人でも、英語の要件を満たしていれば、クロスボーダー案件の経験を積みたい人として歓迎されます。

前職別の応募先

前職の経験ごとに、候補になる領域をまとめました。

前職の経験 候補になる領域
人事企画、人事制度の運用 組織・人事変革
経営企画、戦略コンサル 組織・人事変革
M&A、PMI、海外子会社の管理 M&Aの人事支援
海外人事、赴任者の処遇 グローバルモビリティ
年金・保険の数理、福利厚生 リタイアメント、ヘルス・アンド・ベネフィッツ
資産運用、年金基金の運用 インベストメント、マーシュ・インベストメント・ソリューションズ・ジャパン

人事の実務経験がある人は、制度を運用した経験そのものより、その制度をなぜ変えたのか、経営陣や現場とどう議論したのかを話せるかどうかで評価が変わります。人事の経験がなくても、経営企画や戦略コンサルで組織の課題に向き合ってきた人は、組織・人事変革部門の応募の対象です。

応募から面接までの流れ

応募したあとは、まず採用担当者と電話かビデオで話し、そのあと応募した部門のメンバーとの面接に進むのが基本の流れです。海外や遠方に住んでいても応募でき、面接はオンラインで受けられます。

選考では、論理的に考える力、成長する意欲、チームワーク、コミュニケーション力、多様性への理解とインクルーシブな考え方・行動の5点が重視されます。

選考で確認されるポイント

選考で確認される点を、当サイトの転職支援経験から4つの工程に整理しました。

工程 概要
書類選考 経歴、専門性、応募部門との適合性を確認
人物・専門面接 担当業務、志望理由、部門に必要な知識を確認
ケース・課題面接 組織や人事の課題を題材に分析と提案を確認する場合がある
最終面接 入社後の役割、キャリア、チームとの相性を判断

実際の工程は応募部門と職位によって異なります。

面接の準備

人事系ファームの面接では、職務経歴の深掘りとあわせて、組織・人事の課題を題材にしたケースや、過去のプロジェクトで何をどう変えたかを問う質問がよく出ます。人事のテーマでも、解き方の基本は一般のケース面接と同じです。離職率を下げる問題なら、辞めている人の層と時期、採用・配置・評価・報酬・上司との関係などに原因を分け、効果と実行にかかる期間、副作用を比べて打ち手を選びます。

関連記事ケース面接とは?例題・解き方・評価基準・対策方法を解説

志望動機では、人事の変革にコンサルタントとして関わりたい理由と一緒に、数ある人事コンサルの中からマーサーを選ぶ理由も聞かれると考えておきましょう。報酬データと職務評価の方法論を持っていること、年金・福利厚生・資産運用まで同じ会社で扱えること、海外のオフィスと組むM&Aの案件が多いことなど、事業の特徴と自分の経験を結びつけて話すと、ほかの会社との違いがはっきりします。

転職理由や過去の経験を掘り下げる質問への答え方は、ビヘイビア面接の記事を参考にしてください。

関連記事【重要】戦略コンサルの面接のビヘイビア対策方法は?志望動機やキャリアプラン、リーダーシップの伝え方について徹底解説

コンサル転職全体の進め方、たとえば職務経歴書の書き方や応募先の比べ方は、次の記事で扱っています。

関連記事コンサル転職の完全ガイド|未経験から応募先を決め、選考を進める方法

マーサーの研修制度とキャリアパス

入社後の育成は、研修と、案件を通じた経験の二本立てで進むのが一般的です。マーサーの場合は、研修のほかに、チームや国をまたいで経験を広げる仕組みがいくつもあります。

研修と職位ごとの役割

研修は、ビジネスの基礎から、英語を含むコンサルタントの技術まで、成長段階に合わせて体系的に組まれていて、海外オフィスで研修を受ける機会もあります。組織・人事変革部門のキャリアは、次の3つの段階で進みます。

職位 役割の中心
アソシエイト・アソシエイトコンサルタント 幅広い案件と研修で、コンサルティングの技術と組織・人事の知識を身につける
マネージャー・シニアマネージャー 特定の領域の案件を通じて、人事の専門知識を固める
プリンシパル・シニアプリンシパル・パートナー より複雑なクライアントの課題に取り組み、専門の幅と深さを広げる

異動と海外での経験

配属の希望やこの先のキャリアについては、定期的に対話の場を持つコーチが相談相手です。特定の領域の案件に入りたいときは、プロジェクトの公募や社内FA制度を使って手を挙げられます。社内公募があるのは一部の案件ですが、関心に応じて経験を広げる機会になります。希望する制度を使えるかどうかは、応募部門の面接で聞いておくと安心です。

部署の異動のほか、社内のグローバル拠点へのローテーションや、一定期間の社外出向の仕組みもあります。

マーサーを経たキャリア

マーサーで経験を積んだあとの進路は、戦略系や総合系のコンサルティングファーム、事業会社の人事、起業・独立とさまざまです。人事戦略や制度設計の経験は、事業会社のCHRO候補、人事企画、組織開発、報酬責任者、M&Aの人事統合などにつながります。資産運用や年金の部門で経験を積んだ人には、金融機関や事業会社の専門職も候補です。

事業会社で人事の責任者を目指す人にとって、経営陣と議論しながら制度を設計した経験は、次の転職でも強い材料になります。

マーサーに関するよくある質問

マーサーとマーシュは同じ会社ですか?

マーサーは、マーシュのグループで組織・人材戦略と資産運用を担う事業です。2026年9月からグローバルではMarsh People and Investmentsの名前で活動していて、日本法人は同年10月にマーシュ・マーサー・ジャパン株式会社へ社名を変更しました。保険ブローカーとしてのマーシュは同じグループの別事業で、日本ではマーシュ ジャパン株式会社が担っています。

オリバー・ワイマンとはどういう関係ですか?

同じマーシュのグループに属する別の事業です。オリバー・ワイマンは経営・戦略のコンサルティングを担い、ブランドの統一後もオリバー・ワイマンの名前で活動します。金融サービスに強い戦略ファームとしての特徴は、戦略コンサルのランキング記事で紹介しています。

関連記事戦略コンサル会社ランキング・Tierの見方|年収・特徴・転職難易度を比較

人事の経験がなくても応募できますか?

応募できる求人はあります。組織人事変革コンサルタントの求人は、事業会社の人事企画のほか、経営企画やコンサルティングファームでの経験も対象です。M&Aの人事支援の応募条件も、クロスボーダーのM&Aやグローバルな組織再編の経験です。

英語力は必要ですか?

部門と職位によって違います。組織・人事の案件には日本語だけで進むものも多く、入社の段階で語学力を問わないポジションもあります。一方、M&Aの人事支援は海外案件が中心なので、ビジネスレベルの英語が応募の条件です。グローバルのナレッジを使う場面は多く、入社後も英語力を伸ばしていくことが期待されます。

関連記事戦略コンサルで英語はどれくらい必要?求められるレベルと対策方法を徹底解説

ほかの人事コンサルとは何が違いますか?

人事系の外資ファームには、マーサーのほか、タワーズワトソン(WTW)やコーン・フェリーなどがあります。マーサーの特徴は、組織・人事のコンサルティングと、年金・福利厚生・資産運用を一つの会社で扱い、30年以上続く報酬サーベイと独自の職務評価の方法論を持っていることです。Big4などの総合ファームの人事チームは、同じ会社のテクノロジーや業務改革のチームと組み、人事システムの導入まで含めた案件を多く手がけています。戦略系と総合系の違いは次の記事で整理しました。

関連記事戦略コンサルと総合コンサルの違い|仕事内容・年収・転職難易度を比較

まとめ

マーサーは、組織・人事のコンサルティングと、退職金・年金、福利厚生、資産運用を一つの会社で扱う人事系のファームです。2026年9月からマーシュのブランドに移り、求人もPeople and Investmentsの名前で出ていますが、日本法人が扱う領域はこれまでと同じです。

転職を考えるなら、組織・人事変革、M&Aの人事支援、年金・運用のどの領域で前職の経験を生かすのかを先に決めると、応募する求人が絞れてきます。年収は総合ファームと同じくらいの水準で、実際の金額は入社時の職位で決まります。報酬データや職務評価の方法論といったマーサーならではの強みと、自分の経験とのつながりを語れるかどうかが、選考の分かれ目になるでしょう。

マーサーに転職したい人におすすめの転職エージェント

マーサーの求人は組織・人事変革、M&Aの人事支援、年金・運用など領域が分かれます。人事系ファームの求人と選考を相談できる転職エージェントを比較できます。

関連記事【2.5万文字】未経験から戦略コンサルに行くなら登録すべき転職エージェントのおすすめ・比較
STRATEGY CAREER

次のキャリアを、考える。

コンサル転職ガイドを読む