コラム

【MARCH以下お断り?】戦略コンサルに学歴フィルターはある?元MBBが徹底解説

 

戦略コンサルティングファームへの転職を考えている方の多くが気にするのが、「学歴はどの程度重要なのか」という点ではないでしょうか。業界には、「東大や海外名門大学出身じゃないと難しい」という噂が根強く残っています。

しかし、実際には一部非難関大学出身でも転職によって戦略コンサルに入社している人もおり、学歴がすべてを決めるわけではありません。

本記事では、戦略コンサルタントの転職市場における学歴の重要性や学歴以外で求められるスキル、そして非難関大学出身者が内定を勝ち取った具体的な事例を紹介します。
さらに、学歴面でハンデがあると感じている方に向けて、内定獲得につながる対策法もお伝えします。転職活動を有利に進めるためのポイントを押さえ、自分の強みを最大限活かして新たなキャリアに挑戦してみてください。

戦略コンサルの内定者の学歴比率

戦略コンサルは、ハイレベルなビジネス課題を扱うため、採用される人材の学歴層は高い傾向があります。多

くは東京一工、早慶、そして海外トップ校出身者が中心で、ムービン・ストラテジック・キャリアによる2014~2023年の調査によると、内定者の約78.4%が「戦略6大」(東京一工+早慶)出身ともいわれています。

 

一方でMARCH以下出身者が7%程度存在しています。割合は決して高くはありませんが、「学歴だけで門前払い」というわけではないことを示しています。あくまで「学歴が高い人が多い」という傾向であり、学歴以外の要素で差をつけられれば、内定獲得のチャンスは十分にあります。

戦略コンサルにおける学歴の重要性

なぜ学歴が重要視されがちなのかといえば、トップ大学出身者は優秀な友人・先輩や豊富な情報源に恵まれ、結果的に面接対策が行いやすいなど、選考で有利に働きやすい環境にいます。そのため、自然とそういった経歴の人材が多く集まる構造になっています。
そのため新卒は東大や海外大学の比率が高くなる傾向にあります。

一方で、中途採用では前職での実績や経験も含め評価される傾向にあるため、学歴が絶対的なフィルターになるケースは少ないです。「学歴よりも、この人がコンサルタントとして価値を発揮できるか」を最終的に見ているため、これmでのキャリアや成果を示せれば、学歴面のハンデはカバーできます。

戦略コンサルで求められるスキルセット

新卒採用の場合、戦略コンサルが重視するのは「地頭の良さ」や「ロジカルシンキング」といった基礎的な素養です。

大学生にはまだ職務経歴がないため、限られた情報から論理的な結論を導く力や、複雑な問題を整理して優先度を判断する能力がケース面接でとても高い水準で求められます。

中途採用はこれまでのキャリアの経験を元にしたコンサルができるので重宝されます。

特に中途で戦略コンサルに転職する人の中には、ITコンサルやSIer(システムインテグレーター)、デジタル系の企業出身者が少なくありません。
これは、近年のビジネス環境でITが経営の重要な課題(経営イシュー)となっているためです。たとえばDX(デジタルトランスフォーメーション)やサイバーセキュリティ、クラウド活用など、IT分野は経営戦略に直結するテーマが多く、こうした領域での実務経験はコンサル側にとって大きな価値となります。

また、中途採用者はすでに社会人経験があるため、プロジェクトでのチームワークやクライアントとのコミュニケーション、プレゼンの進め方など、実務ベースのスキルを身につけているケースが多いです。これにより、戦略コンサルはプロジェクトの早期段階から中途入社者を重要な戦力として活用しやすくなります。

非難関大から戦略コンサルに行った事例

実際、非難関大出身であっても、中途採用で戦略コンサル入りを果たした人は存在します。たとえば、MARCH以下の大学を卒業後、まずは総合コンサルやIT系コンサルで経験を積み、実績を上げたうえで戦略コンサルに転職する人もいます。

有名な方だとATカーニーの関灘茂さんは神戸大学出身です。難関大であることには変わりないですが、東大のようなトップ大学でなくとも戦略コンサルにはいって活躍している人はたくさんいます。

他にも各ファームのパートナーのプロフィールを見ると、MARCH以下の学歴の人も何人かいます。

学歴がなくても内定する方法

戦略コンサルへの転職を考える際、学歴面で不利と感じる方にとって重要なのは、自分の実務経験とスキルでそれをカバーする戦略です。特に中途採用の場合、これまでの職務経歴が評価の大きなポイントとなるため、次の2つのステップを踏むことで、学歴上のハンデを補うことができます。

1. 書類通過レベルの職務経歴を築く

学歴に自信がない場合は書類通過レベルの職務経歴を身に着ける必要があります。
たとえば、総合コンサルやITコンサル、もしくは事業会社の企画職として、明確な成果やプロジェクト実績を積み上げると、書類選考の段階で「この人なら戦略案件でも活躍できそうだ」と思わせることが可能です。特定業界で圧倒的な経験値を示せば、たとえ学歴が目立たなくとも「この領域の専門家」として評価されることもあります。

もし現時点で、自分の経歴が書類通過レベルに達していないと感じるなら、まずは応募をしてみて、その結果を踏まえてキャリアの方向を考えてみることも一案です。一度不合格だったとしても、2~3年後に経験を積んで再挑戦することで、当初は難しかった企業への転職が現実的になるケースも少なくありません。

2. 圧倒的なケース面接対策を行う

学歴差を補うもう一つのカギは、ケース面接の徹底対策です。戦略コンサルにおける面接は、学歴よりも「この人がどれくらい論理的か」「どれだけスピーディーかつ柔軟に考えられるか」を重視します。そのため、ケース面接対策を徹底的に行い、本番で自信を持って回答できる状態を目指しましょう。

その際、実際に内定を得た経験者や現役コンサルタントからのフィードバックを取り入れると、効果が倍増します。自分一人で問題集を解くだけでなく、模擬面接やオンラインコミュニティでの練習を通じて、第三者から客観的なアドバイスを得ることで、弱点を補強し、最終的な合格ラインに達するスピードを上げることができます。

学歴は必要条件ではありません。長期的な視点でキャリアを重ね、適切なトレーニングを行うことで戦略コンサルへの内定はできます。