cボストンコンサルティンググループ(BCG)は、世界を代表する戦略コンサルティングファームの一つです。近年では社員数も1000人を超えてきており中途採用も活発に行われている一方で、合格難度も極めて高いことで知られています。
本記事では、BCGの中途採用プロセスの全容と、各段階での評価ポイントを詳しく解説していきます。
BCGの基本情報
沿革
BCGは1963年、ブルース・D・ヘンダーソンによってアメリカ合衆国ボストンで設立されました。設立以来、PPMマトリクスやエクスペリエンスカーブなど、コンサルティング業界において多くの革新的なビジネスフレームワークを生み出してきました。
成長戦略、組織開発、競争戦略など、幅広い分野でクライアントを支援し、世界的な評価を確立しています。


日本においては、1987年に東京オフィスを設立後、事業を拡大し、現在では名古屋・大阪・京都・福岡にもオフィスを展開しています。日本国内外の多様な業界に対して、戦略立案から実行支援まで包括的なサービスを提供しており、多くの日本企業の経営課題解決に貢献しています。
従業員規模と特徴
日本年金機構の被保険者数のデータより各戦略コンサルティングファームの社員数を整理しました。(2025年1月現在)
- マッキンゼー 825人
- BCG 1190人
- ベイン 278人
- ATカーニー 284人
- ローランドベルガー149人
- ADL 241人
- ドリームインキュベータ 220人
BCGは戦略コンサルティングファームの中で唯一1000人を超えており国内最大規模の戦略コンサルティングファームといえます。
多様な専門性:戦略、テクノロジー、デジタル、サステナビリティなど、幅広い領域をカバーしており世界50カ国・90オフィス以上で世界的企業上位500社(Fortune 500)のうち約3分の2を顧客としているため、社会的インパクトも大きい会社であるということがわかると思います。
BCGの採用プロセス全体像: 面接は2-4回程度が一般的
BCGの中途採用プロセスは、複数のステップを経て慎重に進められます。一般的な採用フローは以下の通りです:
- ES提出(履歴書・職務経歴書)
- Webテスト
- 面接(2-5回程度)
- オファー面談
面接回数は応募者のキャリアバックグラウンドや応募ポジションによって異なりますが、通常は2-5回程度実施されます。
私の周りで内定した方もほとんどが3回程度、まれに4回の人もいると話していました(おそらく面接評価によって変わる?)ので、これくらいだと考えておくと良いでしょう。
職務経歴書を書く際に注意すべきこと
特に中途の場合は過去のキャリア・経験である程度合否が決まっているため、職務経歴書の書き方で合否が決まるほどではありませんが、最低限の体裁を整えておくことが必要です。
以下の4つのポイントを押さえて作成することが重要です
1. リーダーシップエピソードの記載
クライアントを正しい方向に導くリーダーシップが不可欠です。特にマッキンゼーはこのリーダーシップを求めており、面接内でもリーダーシップを発揮した経験を聞かれるケースが多くあります。
職務経歴書においても、単なるチームマネジメントや作業を行うだけでなく自身で主体的にリーダーシップを発揮した経験を示すことが重要です。
困難な状況下でのチーム統率、多様なステークホルダーの利害調整、組織改革の推進など、具体的な場面でリーダーシップを発揮したエピソードや、反対意見がある中での合意形成や、チームメンバーの成長支援などのエピソードがあるとよいでしょう。
特に若手でリーダーシップ経験なんてないよという人もいると思いますが、そういった人はこちらの本を読むことをお勧めします。
例え社会人1年目の若手であっても各メンバーがリーダーシップを発揮し成果を出していくことが重要であり、そういった動きがコンサルティングファーム内で求められています。

2. 業界の深い専門性を持っていることの記載
BCGで入社後に活躍するためにはクライアントの業界に対する深い理解があるとかなり有利です。特に中途採用で経験したキャリアが長ければ長いほど業界知見に関する質問が多くなります。
自身が現在働いている業界や携わった業界について、業界の課題や主要プレイヤーの取るべき戦略、市場動向はどうなるか、など自分なりの意見を持っておくことがおすすめです。
3. コンサル的課題解決経験の記載
戦略コンサルタントとしての適性を示すため、コンサル未経験だったとしてもこれまでコンサル的な課題解決を行った経験を話すことが重要です。
先ほどのリーダーシップの話にもつながりますが特に大企業には様々な組織上の問題があります。小さいことでもよいので、課題を特定し、自ら業務改革を行った経験を論理的な思考プロセスが見えるように記載することをおすすめします。
4. 定量的な成果を出した経験の記載
コンサルティングファームに限らず、自身が出した成果を話す際はかならず定量的に話すことが重要です。営業やマーケティングでないと定量的に出すことは難しいと思われれるかもしれませんが、コストセンター的ポジションの方は社内における業務プロセスの非効率な要素を見つけオペレーションを変えたことで、数パーセントの工数削減に成功したエピソードを話す人が多いです。実際に戦略コンサルでもコストカット案件は多く事業会社でそういったことを行った経験は高く評価されます。
webテストは大きく2種類
BCGのWebテストは、以下の2種類で実施されます。
同時期に受験した身の回りの話を聞いていると8割程度がSPIでしたが、私が受けたときはPymetricsでした、、、
学歴、職務経歴等によってテストがない人もいます。
1. SPI
リクルートが提供する言語能力、非言語能力を測定する適性検査です。おそらく最も多くの企業で使われているテストかと思います。
この青の本を完璧にしておけば問題ないです。かなり高いレベルを求められるため最低限対策をしておくことは必要です。
>>2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集

2. Pymetrics

ゲーム形式で認知能力や行動特性を測定する新しいタイプのアセスメントツールです。記憶力、リスク選好度、意思決定スタイルなど、多面的な特性を評価します。
正解や不正解はなく、BCGが求める人材像との適合性を科学的に判定するものですので、対策は基本不要です。
BCGの各面接の特徴と流れ
面接はどの基本的に段階においても30-45分程度の面接時間でほぼ以下のような共通の流れで進行します。
- 自己紹介
- ビヘイビア
- ケース面接
- 逆質問
まず5-10分程度のアイスブレイク程度に自己紹介から始まり、
次にビヘイビア面接でこれまでのキャリアや志望動機、コンサルに入ったら何をやりたいかなどを10-15分程度行います。
面接の中核となるのが、20-30分程度のケース面接です。まずはフェルミ推定で市場規模の推定や店舗の売上推定を行い、その後売上向上施策等のケース面接に入ります。
最後余った5-10分程度の時間で逆質問という流れになります。
BCGの1次面接の特徴
1次面接はマネージャークラスの社員が面接官を務め、30分程度のオンライン面接が一般的です。
フェルミ推定だけで終わる人もいれば、フェルミ+ケース面接までやる等面接官によって様々です。
主に1次面接では「趣味は?」から始まりそれに関連するお題が出るケースや、スターバックスやマクドナルドの1店舗売上等一般的なお題が出題されるケースが多いです。
BCGの2,3次面接の特徴(ここでほとんどが落ちる)
2次面接以降ではマネージャーやプリンシパル以上の面接官が登場します。
フェルミ推定だけでなくフェルミ+ケースで面接が行われるケースが多く、多くの候補者がここで選考から外れます。
BCGの最終面接の特徴
最終面接では、パートナークラス(役員相当)の面接官があなたを評価します。ここまで来ると、スキルや能力以外の部分、つまりBCGの社風に合っているか、将来性はどうかといった点も重要な判断材料になります。
最終よりも前の面接ではケース面接でほとんど評価されていましたが、最終面接ではビヘイビアについてもある程度突っ込まれた質問がされます。特にBCGのコンサルタントとしてどんなキャリアを描いているか、入社してからどのようなことがやりたいか、なぜそれは現職ではなくBCGでないと実現できないのか等、しっかりと納得感のある回答が求められます。
BCGの面接の評価項目
BCGを含め多くの戦略コンサルティングファームでは以下のような項目が評価されています。
問題解決力
構造化力:
ビジネスモデルを正しく理解し、課題解決に必要な要素分解をする能力が求められます。たとえば、市場、顧客、競合、収益構造のような観点や売り上げを客数と客単価に分けて考えるなど、問題解決に必要な観点を漏れなく洗い出すことが重要です。
論点・仮説思考力:
問題の本質はどこにあり、何が成功のカギになるのかを短時間で見極める必要があります。論点を明確にし、優先順位をつけて深掘りすることで、より戦略的なアプローチを示せます。
インサイト:
顧客行動や市場背景を踏まえ、有用な示唆(インサイト)を引き出す力も評価されます。サプライヤーロジックな誰でもいえる分析ではなく、消費者のインサイトに気付けるかがポイントです。
思考スピード/体力:
限られた時間で素早く計算・判断し、異なるアプローチやアイデアを自由に出せるかも重要です。特にフェルミ推定の計算やケース面接での施策だしやディスカッションで求められます。
コミュニケーション力
プレゼンテーションスキル:
自分の考えをわかりやすく整理し、シンプルな言葉で相手に伝えられるかが問われます。複雑な思考プロセスも、聞き手が理解しやすい順序と表現で説明できる能力が評価されます。
コーチャビリティ:
面接官から追加情報やヒントをもらったとき、素直に受け止めて思考を更新できるかがポイントです。意固地にならず、面接官からもらったインプットを活かして議論を発展させる姿勢は高く評価されます。
プロフェッショナリズム:
態度や言動が礼儀正しく、相手に敬意を示しながら自分の意見を主張できるかも見られています。信頼感を与える、落ち着いたコミュニケーションが望まれます。
このような評価項目が主にケース面接を通じて評価されています。もし絶対に内定したいのであればケース面接を徹底的に対策することがおすすめです。
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ケース面接対策は独学でもできますが、時間がかかる上に実際に合格レベルにいるかどうかを自分で確認することは実際難しいと考えています。
仕上がっていない段階で受けてしまい全落ちしてしまう方がほとんどです。
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